素人が発信する経済に関するニュースブログ

日本経済新聞を主な情報源として素人が経済ニュースをチェックします。

2018/04/19 日本経済新聞 朝刊 MRJやっと、お披露目飛行、発足10年、7月の英国ショーで、ライバルは2強と先行

国産旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発する三菱航空機(愛知県豊山町)は18日、今夏に欧州で開かれる航空ショーで機体を実際に飛ばす「飛行展示」を初めて実施する方針を明らかにした。顧客の前でようやくアピールできるが、ライバル2社は「航空業界の巨人」と手を組みつつある。会社発足から10年。MRJが追いつく日は訪れるのか。

 7月に英ファンボローで開かれる国際航空ショー。MRJがようやく「フライングディスプレー(飛行展示)」を初めて実施する。三菱航空機の水谷久和社長は18日、日本経済新聞などの取材で巻き返しへの一策を明かした。「空を舞う姿を世界に示し、MRJへの認識を深めてもらいたい」

 MRJは昨年のパリ航空ショーでは実機の展示のみ。世界中から集まる顧客の前で実機を飛ばし、開発遅れに伴う不安の払拭につなげる考えだ。

 現在の開発状況について水谷社長は「昨年来掲げている2020年半ばまでという納期はぎりぎり守れる」との認識を改めて示した。17年1月に5回目の延期の理由となった電気配線と計器室配置の見直しも「設計作業をほぼ終えた」という。

 三菱航空機が約半世紀ぶりとなる国産旅客機の開発を目指して発足したのは08年4月。当初は13年後半に初号機を納入する予定だったが、設計や仕様変更で5回の納期延長を繰り返し、18年1月には初の受注キャンセルにも見舞われた。

 失態の連続を挽回しようと開発陣らは必死だが、この間にMRJの命運を左右しそうな変化が起きている。一つは主戦場となるリージョナルジェット分野で、ライバル企業が米ボーイング、欧州エアバスという航空大手と急接近しているのだ。

 「ボーイングとの提携交渉は合意に近づいている」。米ブルームバーグ通信は10日、ブラジルの国防相がリージョナルジェット大手エンブラエルボーイングとの提携交渉が合意に近いとの見通しを示したと報じた。

 一方、カナダのボンバルディアエアバスと組む。エアバスは17年10月、ボンバルディアが開発中の小型旅客機「Cシリーズ」の開発会社に資本参加した。

 ライバル2社と航空業界の2強がそれぞれ接近していることに対し、三菱航空機は冷静を装う。「エアバスボーイングが対象とするのは座席数が100席以上の小型機。MRJの70~90席とは顧客層が異なる」(水谷社長)との説明だ。

 しかし、この流れに取り残されるリスクは小さくない。三菱航空機ボーイングとMRJのアフターサービスで提携関係にあるからだ。ボーイングエンブラエルと連携を深めれば、有力なパートナーとの関係は今までとは違ってくる。

 ライバル2社を追撃するシナリオも乱れている。三菱航空機は当初、米プラット&ホイットニー(P&W)の最新鋭エンジンを搭載し燃費性能の高さを売り物としたが、エンブラエルも同型エンジンを搭載した新造機を21年にも投入する。

 初のお披露目飛行に成功したとしても、ライバルの背中は遠い。巻き返しのタイムリミットが迫っている。

【所感】

航空機の開発が大変な事を日本人が改めて確認した出来事。

あのボーイング787も当初の予定は2008年5月にローンチカスタマーのANAに引きわす予定であったが、遅れて商業運行開始が2011年10月である。

787のローンチカスタマーがANAで、MRJのローンチカスタマーもANAである。なんか心配な今日このごろですね。

でも、 イギリスのファンボローでは、夏の空を大きく羽ばたいてもらいたいですね。受注も増えることを期待します。

実際に運行開始したら、当初のANA便は移動目的より乗ることが目的で混雑しそうですね。

www.nikkei.com

www.nikkei.com